女の仕事と位置づけられていた時代
IT産業の発展は、私たちの生活をより便利に変えてくれました。
しかし、それと同時にいままで必要とされていた人材が必要なくなり、リストラや合理化がはかれなかった会社の倒産など、多くの失業者を生んだことも事実です。
昔、一般企業では、パソコン作業は女性社員がやるものと位置づけられ、男性がそれに関わるとあまりよい評価が得られませんでした。それでいて私は、パソコンのトラブルやエクセルを使ったシステムの作成など、何か事が起きるごとに呼び出され、対応にあたらされました。
よく修理をするパソコンの傍らで、何をやっているんだという訝しげな上司の顔を思い出します。
もっとも、データーの打ち込みなどは、私がやるより普段から電卓を使い慣れている女性社員の方がずっと早いのですが。
今は、パソコンの作業に男性が関わることをどう思っているのでしょう。
ずっと製造業が日本経済をけん引してきた日本産業に於いて、次々と工場が閉鎖され、リストラや倒産で職を失った男性達は、今危機的な状況に追い込まれています。特に、40を超えて職を失った者は、まともな就職先が決まらず、派遣社員として不安定な生活をしている人も少なくはありません。
IT産業が、今すぐに多くの人材を必要とするとは思いませんが、賃金の安い海外へ工場が移転してしまった今、やはり頼らざるをえないこのIT業界を於いて他にないでしょう。
まだまだ、先の見通しがわからない日本。職を失った男性達の健闘を祈ります。